津山市にて新設墓地。個人墓地申請から設計、建立まで。ラステンバーグ石で洋墓から外柵まで統一し、棹石へは家族のシンボル彫刻を。【後編~お墓の詳細・文字彫刻】

津山市、鏡野町、久米郡を中心に、岡山県全域にてお墓や石材のお仕事をさせていただいております、長尾石材の長尾です。前回に引き続き、津山市にて“デザイン洋墓”を建てさせていただきましたので、ご紹介いたします。

後編は【お墓の詳細・文字彫刻】をご紹介しいきます^^

前編【墓所作りから基礎工事・外柵、お墓の建立】を読む

家族のシンボル彫刻をしました洋墓が完成しました^^

細部に亘るまでこだわりました洋墓の詳細をご紹介させていただきます。

統一感が出ますように棹石、墓誌、塔婆立、納骨室の天板へは逆Rの加工をしています。

洋墓の棹石の頭部分です。正面の額へも同じように逆Rの加工をしましたので、引き締まって見えます。

墓誌の頭部分です。棹石と同じく逆R加工ですが、戒名などの文字彫刻を最大限に彫刻できます様、なるべく端の角へ加工しました。

塔婆立の頭部分です。小さな加工ですが同じ逆Rの加工をしました。

納骨室

納骨室の入口の天板部分です。圧迫感が出ない様、なだらかな逆Rの加工をしました。

香炉の台へも同じ様に加工をしています。

 

納骨室はご遺骨を納めます大切な場所となりますので、観音扉へステンレスのかんぬき錠を取付けしっかりと閉じ、鍵でお墓を守ります。納骨室の扉を開きますと、真っ直ぐに骨壺のまま納められます。奥には換気口が見えますが、外までパイプで繋げてありますので、湿気対策もばっちりです!!

この扉式の納骨室は、納骨時に重い石を取り除けることもなくご家族様でスムーズに行えます。

 

墓所の左側のご紹介。仕事でたくさんのお客様の墓所を見てきましたが、お墓のお掃除道具などの置き場所がなく、香炉の隙間に入れられたり、灯籠の火袋の中へ仕舞われておられるのを目にすることがあります。そのような事を改善しますのに、ベンチ式物入れを今回は設計させていただきました。石の扉ですのでゆっくりと開け閉めをお願いしないといけませんが、左右にスライドし簡易に小物が仕舞えます。

お掃除のあと、ベンチへ腰かけ、ゆっくりと談話できるスペースとなっています。

お参りスペースはなだらかに傾斜をつけ、雨などの水が溜まらないように設計設置をしています。

 

お墓の周囲へは、基礎を兼ねた犬走りで、外柵への水はねや泥はねを防止します。周囲がマサ土ですとより効果的です。また車などがお墓の周囲まで来たりする場所でも、犬走りがある事でワンクッションとなりますので安全です。

入り口は犬走りを少し広く取っています。お墓の入口となりますので、コテで押さえる手元も、より丁寧に滑らかに仕上げます。

 

津山 墓

すべての工程が終わり完成となります!!!正面からご覧ください。

後方には当家様の田が広がります。

 

ぴかぴかに磨かれた石へ映ります周りの風景。どの角度から見ても、自然と馴染みいいですね。

 

 

ここでお墓の正面文字のお話をさせていただきます。

こちらは、鏡野本社の石材を彫刻する彫刻室の前です。あとで紹介します原稿をゴムシートへ書き出し、石へ貼り付け、養生をして彫刻します。まだ彫りたてほやほやの状態です。

当店では文字彫刻へも大変力を入れています。深さもしっかりと、立体に見えますよう強弱を付けて熟練の職人が彫ります。また文字ごとの特徴を活かした彫り方で、彫った底面まできれいに整えます。

今回のオリジナル彫刻は筆文字で独特のカスレがありますので、彫刻での表現は難しいです。どのくらいまで再現出来るか、あらかじめ相談させていただきまして雰囲気を壊さないように彫刻しました。世界にひとつだけの文字そしてご家族様の想いのこもったシンボル彫刻となりました。

 

洋墓では正面の文字も自由に決めていただけますので、お客様へ依頼しましたら、ご家族様で相談されて、この様な素敵な文字をご提出いただきました。お母様と息子様で書かれました、筆文字の「ま る」。こちらはお母様の書です。

こちらは、息子様の筆文字です。最終的に家族会議で決められたのは、お母様の書かれました「ま る」です。ご家族皆様でお墓作りを進めていきますと、想いが伝わり家族の絆もより強くなる気がしますね^^

 

「ま る」の彫刻いかがでしょうか。

〇に決められましたお客様へお尋ねしますと、「 〇 」は家族の「 和 」であり、「 みんな仲良く 」、「 丸く生きる 」という願いが込められていると教えてくださいました。

ご相談に来られました時からお墓のタイプは洋墓で造りたいとお伺いしていましたので、お父様、お母様はお墓づくりに向けて色々とお考えで、そのお気持ちを形にされました。

図面では形はご覧になられていましたが、実際に完成しましたお墓をご覧になられますと、 “見たことがないお墓ができた!!”と、 とても喜んでくださいました。

 

この様なタイプのお墓はこの辺りでは数少なく、お客様も完成までをずっと見守ってくださっていましたが、実際に完成を目にすると驚きと感動があふれ大満足のお墓となりました、とおっしゃっていただきました。

今回は寿陵墓でしたので、生前にお墓を建てることで寿命が延びるともいわれますし、元気なうちにお墓を建てることができれば、不安も軽減でき気持ちが楽になります。

はじめてのお墓づくりで、墓所の場所決めから始まり、市への墓地申請、測量、打ち合わせとたくさんの工程を経て、墓地となります。長い時間の中で不安もあり、完成までの期待もありますが、長尾石材では、お客様の想いをかたちにするお仕事を全力でサポートさせていただきます。不安な点、疑問な点がございましたら遠慮なくご相談ください!